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banquet
「おい……どういうことだよこれ……」
ヴォルフの震えた声がミーティングフロアに響く。
というのも現在、河原崎・修羅雪姫によって呼び出された者達がこぞって
ミーティングフロアでお茶会をしているのだから!
なお、お酒が出ないことにブーイングを立てる司令官や
むしろお茶会だー! やったー!している司令官補佐などもいるが
修羅雪姫による采配によってお茶のみでのパーティなのでお酒は一切出ない。
出ないったら出ないんですってば、エルドレットさん。出ないって。
「姫さんっつったか? いいのか、これ」
「ええ、大丈夫よぉ。お互い腹の中を探るより、ビシッと言っちゃったほうがいいときもある!」
「いいのか……これ……」
「ヴォルフ、多分これしばらく業務停止入りますよ。父とリアがアレですもん」
そう言ってエーミールが指した先にいるのが、エルドレットとエミーリア。
「おさけー! お酒出ないのかー!」
「司令官!! 頼むから威厳持って!! 司令官ッ!!」
「お酒なんていらんですのー! お紅茶持って来いですのー!」
「姉さん紅茶持って来い言いながらティーバッグ振り回さんといてーー!!」
酒を持って来いと叫ぶ司令官エルドレットとそれを嗜めるフェルゼン、
紅茶持って来いと叫ぶ司令官補佐エミーリアと抑え込むメルヒオールの図。
宴会なので無礼講と言う形を取っているが、色々と酷い図が出来上がっていた。
「凄いわねぇ、やっぱり腹の中を喋るって大事」
「大事(だいじ)って言うより大事(おおごと)になってるけどな……」
コレ本当にどうしよう。という表情でフロア内宴会を眺めるヴォルフ。
明日がとても大変ですね、とエーミールに優しく肩を叩かれていた。

これは、猟兵達の秘密の物語。
記録と記憶に残るだけの、小さな物語。
シークレット・テイル
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