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​ここをキャンプ地とする!

「……ドレット……」

「言うな。何も言うな。リヒミルリアちゃんメルのせいにしよう」

「あなたはそれでいいだろうが、我々が面倒だぞ」

「知らんし!! 俺のせいじゃないもん!!」

「まさか《預言者《プロフェータ》》でも見れないパターン来るとはなァ……」

エルドレット・アーベントロート

スヴェン・ロウ・ヴェレット。

ヴォルフ・エーリッヒ・シュトルツァー

この3名が中心となり、調査人や研究員達は皆キャンプ地を整えていた。

というのも、現在。

猟兵活動中の燦斗やエーミール達はある世界を賭けての戦いに馳せ参じている。

そのためエルグランデではフェルゼンエーミールのエネミー認定について話し合っていたのだが……。

よりによって、このエルグランデと繋がってしまうという事件が発生した。

しかもこの地でキャンプをするというのだから、余計に混乱が広がっている。

特に司令官システムのエルドレットとスヴェン。

彼らには《預言者《プロフェータ》》が備わっているが、

この未来さえも予知することは出来なかったと。

「しかし、キャンプとは懐かしいな。オレも昔はザビーネと一緒にやったもんだ」

「え、スーってば意外とアウトドア派?」

「星がくっきりと見れるからな!」

「宇宙偏執狂がキャンプメインにするはずなかったわ」

「だろうよ。あー、ドレット、薪こっちにくれ」

「はいよー」

キャンプ道具、食材、テント、コテージ、キャンプファイアー。

必要であれば追加の寝袋や焚き火台も用意して。

無いものなんて許さない、そんなキャンプが出来上がる。

「ところでなんで機関の前に作った?」

純粋にヴォルフが気になったことを問いかける。

キャンプ地ともなれば相応の広さが必要になるが、なら何故、セクレト機関の本部前に作ったのか。

猟兵達が此処に訪れたとして、本部に来るとは限らないはずなのに……。

​その問いかけに対して、エルドレットもスヴェンもにこやかに答える。

「俺らも楽しみたいから!」

「オレ達だって楽しむ権利はあるからな!」

「ああ、まあ……そうだな……」

遠い目をして楽しそうなエルドレットとスヴェンを見つめるヴォルフ。

その脳裏に浮かぶのは『エーリッヒ達ごめん止められなかった』という一言なのだった……。

これは、猟兵達の秘密の物語。​

​記録と記憶に残るだけの、小さな物語。

​シークレット・テイル

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