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just a little
「なるほど、なるほど……」
いくつかの海からやってきた達を斬り伏せて、燦斗は何か納得した様子を見せる。
本部から与えられた闇に包まれた者達の名称は侵略者《インベーダー》。
彼らに関する情報が少しずつではあるが浮き彫りになってきた。
1つは、侵略者《インベーダー》達は明確な敵意を持っていること。
燦斗やエーミール、そして猟兵達の存在を『敵』だと認識して確実に襲いかかってきている。
2つ目に、侵略者《インベーダー》達は皆実体を持っている事が判明。
現世にいない者達――霊体ではないと、はっきり証明された。
最後に、彼らは皆統率された行動を取っている。
誰かの指示なのか、はたまた別のグループ同士の思惑があるのか。
少なくとも同士討ちをする様子は見せていない。
そういった報告が協力してくれた猟兵、黒木・摩那から得ることが出来た。
彼女の手数の多い一撃が侵略者《インベーダー》の実体を貫いてくれたのだ。
彼女の助けもあって、一度は侵略者《インベーダー》達は殲滅されたが……やはり、まだ止まらない。
「兄さん、奴らの目的ってなんなのでしょう?」
「さあね。少なくとも、セクレト機関本部を狙っていることは確実だろう」
「だとしたら、何を狙っているのか……」
「それを考えるのは、今は後回しだ。とにかく今は目の前の敵を倒せ」
「はい、兄さん!」
――まだまだ、敵は残されている。
これは、猟兵達の秘密の物語。
記録と記憶に残るだけの、小さな物語。
シークレット・テイル
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