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Origin of power

「猫がおると聞いて!!!」

「いやキミ仕事中だよねぇ!!??」

レティシエルが連れてきた猫2匹――ナルニア・ネーネリアがいると聞いて、ヴィオットは颯爽と登場。

《精霊猫《ガイストカッツェ》》による援護を行い、マリネロコエリオを追い込んでいく。

なお彼曰く、猫いるところにシュトルツァー家あり、だそうだ。

ただし今回は無断でやってきているので、ヴォルフにはしこたま怒られたが。

猫達はぴょんぴょん飛び回るウサギを狩って、狩って、狩り尽くす。

目の前にいるのはただのご飯。お腹が空いているので、食べるだけ!

「……うーん」

そんな中でレティシエルは思案する。

マリネロコエリオの持つコントラ・ソールが、どうにも気になっていて。

彼は神殿でも《火炎《フラム》》の力を持つ大蛇と対面しているせいで、色々と考えが浮かんでいるようだ。

「しかし妙だな。この子達、コントラ・ソールを持たない種のはずだが……」

同じくルナールも色々な考えが頭の中に巡る。

マリネロコエリオは元来コントラ・ソールを持たない種族。

それが何故、突然《突風《ラファール》》を持っているとわかったのか。

いつから彼らはコントラ・ソールを使えるようになっていたのか。

それが謎でしかないと。

「……んー……やっぱり、僕の考えの方が当たってるかなぁ」

「おや、どんな考えかね?」

「あの大穴は、世界の傷っていうヤツ~」

「……話が飛躍しすぎている。もっと簡素に答えろ」

神殿とマリネロ平原を渡ってきたレティシエルは、ある仮説を立てる。

『コントラ・ソールは世界の傷から剥がれた欠片』という説だ。

大穴が開いた影響で蛇やウサギがコントラ・ソールを使えるようになっているのなら。

これまでのコントラ・ソールの生まれ方も、また同じようなものだろうと。

「世界に傷が生まれて、欠片が人やモノに宿る。どう?」

「…………」

新たな仮説が生まれたことで、ルナールの表情が強張る。

彼は元研究者。コントラ・ソールの研究を行っていた異端者。

その仮説は、ある本の題名にもなっているのだから言葉を返すことは出来なかった……。

これは、猟兵達の秘密の物語。​

​記録と記憶に残るだけの、小さな物語。

​シークレット・テイル

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