devil's whisper
月の輝くエルグランデの夜。
今日は月がよく見える。雲も薄くて、とても綺麗だ。
ああ、けれど【 】にとっては陰鬱な日だ。
【 】の頭の中では、何度も何度も語りかけてくる声が聞こえる。
『さあ、■■■■■。明日は何をしようか?』
『■■■■が用意したあの■■へ、また遊びに行くかい?』
『ああ、でも■■■■が気づくだろうな。気づいてほしくないのに』
『■■■■■、キミはどうしたい?』
――うるさい、黙れ。
何度そう言って頭の中を鎮めてやったか。
もう、覚えていない。数えるのも億劫だ。
【 】はいつだって、この囁きから目をそらし続けた。
《 》年前からずっと、ずっと、【 】を侵食されないように。
【 】が【 】でいられるように、【 】が■■■■を邪魔しないように。
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
『なあ、■■■■■』
うるさい!!
何度目だ、この言葉。
もう言いたくない。
もう叫びたくない。
もう苦しみたくない。
誰か、誰でもいいから。
《 》年前の【 】を助けてくれ。
月の輝くエルグランデの夜。
今日は月がよく見える。雲も薄くて、とても綺麗だ。
ああ、けれど【私】にとっては陰鬱な日だ。
【私】の頭の中では、何度も何度も語りかけてくる声が聞こえる。
『さあ、■■■■■。明日は何をしようか?』
『■■■■が用意したあの■■へ、また遊びに行くかい?』
『ああ、でも■■■■が気づくだろうな。気づいてほしくないのに』
『■■■■■、キミはどうしたい?』
――うるさい、黙れ。
何度そう言って頭の中を鎮めてやったか。
もう、覚えていない。数えるのも億劫だ。
【私】はいつだって、この囁きから目をそらし続けた。
《40》年前からずっと、ずっと、【私】を侵食されないように。
【私】が【私】でいられるように、【私】が■■■■を邪魔しないように。
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度も何度も何度も
『なあ、■■■■■』
うるさい!!
何度目だ、この言葉。
もう言いたくない。
もう叫びたくない。
もう苦しみたくない。
誰か、誰でもいいから。
《40》年前の【私】を助けてくれ。
これは、猟兵達の秘密の物語。
記録と記憶に残るだけの、小さな物語。
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