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Another traitor

エルグランデの何処かで、取引が行われている。

1人はフェルゼン・ガグ・ヴェレット

もう1人は、――――。

​誰かに見られても大丈夫なようにと、メモリーチップによる交換が行われている。

確かに受け取りましたよ、――

フェルゼンはその人物に対して、礼を述べる。

ここに至るまでに――の協力がなければなし得なかったと言うように。

その人物がいなければ、ここまでの調査が出来なかったと告げるように。

それにしても、いいんですか?

ふいに、フェルゼンは――に向けて問いかける。

本来であればその人物は場所にいられるはずもない存在で。

本来であればフェルゼンにメモリーチップを渡せるような状態じゃない。

だけど、――はあっけらかんと口にする。

何が? と。

何か、問題でもあるのかと問いかけるかのように。

そう来ましたか。――はいつもそうだ

「キミに言われたくないな。私は手順に則ってここにいるのだから」

まあ、そう言われれば言い返せないですね。……でも

でも、と続けて言おうとした言葉を、フェルゼンは飲み込んだ。

その先の言葉を目の前の人物に告げれば、簡単に自分を殺しにかかると思ったからだ。

それはまだ許されない。それはまだ出来ない。

だって、目の前の人物のおかげで、情報が集まったから。

目の前の人物のおかげで。

​『すべてのコントラ・ソールを手に入れた』のだから。

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My father is worried

一方でマリネロの街。

ゲートの調査のために駆り出されたルナールが、父であるスヴェンとある話をしていた。

それはフェルゼンの持つコントラ・ソールの話。

もともと彼も通常個数のソールを持っていたが、何を持っていたっけ、と。

丁度いい機会だからと、2人でフェルゼンの所持ソールを確認し合っていた。

「《呪術師《マーディサオン》》はあったよな、確か。あとは?」

「あとはー………………あれ?」

「…………あれ?」

フェルゼンの持つコントラ・ソールは《呪術師《マーディサオン》》。

​……そこでスヴェンもルナールも話が止まってしまう。

『フェルゼンはそもそもが1つしか持ってなかった』から。

じゃあ、フェルゼンが現時点でいくつものコントラ・ソールを扱えるのは何故なのか。

《模倣《コピー》》でも《盗賊《シーフ》》でもなく。

新たに芽生えたコントラ・ソールの報告例も何処にもない。

謎が謎を呼ぶ状態になっていた。

「魔眼は俺しか持ってないもんな」

「正確にはザビーネもだが、まあ死んでるので置いておこう」

「母様は何持ってたっけ?」

「《七眼《セプテムオクルス》》を。まあ、常時発動型でいつもうるさかったらしいが」

「はえー……呪いって聞いてたけど、そうなると呪いだよな」

2人で話を進めていくうちに、フェルゼンには魔眼系列は持っていないという判断が下りた。

これは実際に出会った者達の証言や、現場の状況を見てのシステムの判断。

現時点をもってフェルゼンは『魔眼未所持』と確定された。

けれど、スヴェンはその情報を聞いてホッとした。

というのも、妻ザビーネの血筋である『アイゼンローゼ』には呪いがある。

魔眼を所持した者の寿命が少しずつ削り取られてしまうという呪いが。

ザビーネももともと魔眼型を所持していたが、死んだのでノーカウントになったそうだ。

「マリィも確か持ってたんだよな……だから死んでしまったというか」

「ナターシャの弟君の子孫とは言え、呪いが強すぎるんだよな……」

「ナターシャ殿を恨むしかねぇな……」

フェルゼンの所持ソールの話からナターシャを恨む話へと変貌し始めたところで。

​ルナールは再び、海岸線に存在していたゲートの調査へと戻っていく。

​第12章 3月予定……

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これは、猟兵達の秘密の物語。​

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