水着コンテスト2023
「ということで今回は私とメルが水着コンテストに参加しました」
「ってか兄貴、スプーンどした??」
「納品された後に感想もらって気づきましたよね。スプーンが無ぇ」
「なんで気づかんのよ。いやまあ、かき氷の後ろにあるかもしれへんけどさ」
「そういえば去年から言ってましたもんね、兄さんとメルさん」
「エーミールお兄様とリアとお揃いのを来年着るんだー! って言ってましたの」
「兄さんのは一昨年のがあるのですが……やっぱりメタルカードでしょうか」
「たぶんきっとそうですの。エーリッヒお兄様だけ無いから……」
「まあ今年貰えるとも限りませんが」
「エーミールお兄様、言葉のナイフが鋭すぎるですの」
「そういえばこれで4人でピンナップ作れるのか」
「そういえばそうですね? 兄さん、どうしましょう?」
「うーん。資金が溜まってからかな」
「ですよねぇ」
「……めるめるのメロン味、ちょっとずるいですのー」
「え、何が?」
「メロン乗っててずるいですのー!!」
「へっへーん! ええやろー!」
「むきゃー! ずーるーいーでーすーのー!」
水着コンテスト2023 感想
「リヒもメルもいい身体してるねぇ。いやあ、流石俺の子」
「いやメルはお前の実子じゃねェじゃん。研究で生まれた子だろ」
「だが司令官とそっくりというのは間違いない。2人とも良い体付きだな」
「……」
「おん? ゼン、どった?」
「……いえ。やっぱり羨ましいなあって」
「あー、まあアイツらは向こうでも頑張ってるからね~。そのご褒美みたいなもんだよ」
「それはそうですが……此処まで肉体美を見せつけられると行きたくなりません?」
「うん、俺は向こうに行ってるからいいんだけどね」
「先生、私も向こう行きたいです」
「いやお前の名前フルネームで入れられないから無理じゃん?」
「それはそう!!!」
「……ってか、エーリッヒとメルの水着ってさ」
「うん」
「エーリッヒが水着に柄ついてて、メルは上着に柄ついてるんだな」
「そういえばそうだ。しかもメルの上着の柄はぱいなぽー」
「アレは偶然なのかね?」
「多分偶然。リヒのは一昨年のもあるし」
「すげーな偶然って」
「おや、そういえば気づいたが去年のエーミール殿とエミーリア嬢とも合わせなのだな」
「あっ、そうだ! そうじゃん! エーリッヒとメルの共通点どっかで見たなって思ったらよ!」
「やはり、血は繋がっていなくても兄弟と言ったところか。エーミール殿が憤死しそうだが」
「なんとなくそのキレ芸が見えるなあ……」
これは、猟兵達の秘密の物語。
記録と記憶に残るだけの、小さな物語。
シークレット・テイル