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「……??」
「おっと、アルムちゃんどうした?」
ヴィル・アルミュールの街を歩いて、情報を仕入れているアルム。
同行者のロルフとシェルムが前に歩く中で、ふと足を止めて振り返る。
彼女曰く『誰かが見ている』。
その視線が誰からのものなのかは、3人にはわからない。
「でも、あの……驚かないで、聞いてほしいんですけど……」
「うん、大丈夫大丈夫。怖がりなんておらへんから」
「そ、そそ、そやで。おらんおらん」
「……シェルム、怖いなら耳塞いどき?」
「だ、だだ、大丈夫。だいじょぶ」
誰かが見ている。
そんな現象にちょっと恐怖を覚えたシェルムは、表情を引きつらせる。
けれど今そんなことでビビっているわけにもいかないため、頑張って聞いてみることに。
「……あの。エミさん、っているじゃないですか」
「ああ、エーミールな。それが?」
「……さっき、2人とも『休暇中』って言ってたじゃないですか」
「うん。司令官システムから強制的に止められてるな」
「……でも、あの……さっきから」
――後ろにいる気がするんです。
これは、猟兵達の秘密の物語。
記録と記憶に残るだけの、小さな物語。
シークレット・テイル
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