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someone help me!

「いーーやあーーーー!!!」

ファムの村で巨大野菜の処理に務めるマルクス

彼は今悲鳴を上げて村の中を走り回っていた。

その後ろには、彼を追いかけるように伸びてくる蔦。

今もなお、野菜は成長を続けているようで村人達も同じように逃げ続けている。

​大空に穴が空いた時から大きくなり続けている野菜。

村の人々とマルクスが頑張って処理を続けているが、人手が足りていない。

そして、もっと致命的なことがある。

「ぼく、僕っ、野菜嫌いなんですってーー!!!」

なんと執事という立場でありながら野菜嫌いというマルクス。

今でも食べられる野菜はジャガイモぐらいで、それ以外は食べることが出来ないと。

「いや、マルーさん買い付けに来てるじゃないですか。あれは?」

「あれはオスカー様のためなんですううーーー!!」

村人の至極冷静なツッコミにも泣き叫びながら反応した彼は、

この村に買い付けに来る時はアビスリンク家次男のオスカーが帰ってきたときだけだと告げる。

じゃあ彼は何を食べてたのだろうか。

「あんな家に僕1人ですよ!? 肉に決まってるじゃないですか!!」

「おおう、執事長って聞いてたけど結構面の皮が厚いなこの人」

「ジャガイモしか食べれなくて肉ばっか食べてる執事……」

村人達の冷静なツッコミ。

今や誰も彼を『カッコいい執事長』と思う村人は、どこにもいない……。

これは、猟兵達の秘密の物語。​

​記録と記憶に残るだけの、小さな物語。

​シークレット・テイル

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