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夕暮れ.png
立ち絵.png

Eternal Life

「にゃー」

「にゃーん」

「はいはい、お掃除してるから待っててなぁ」

ヴェレット邸にやってきたナルニア・ネーネリア

​ローラントが掃除をしている最中でも構わず遊んでいた。

彼らはヴェレット邸の図書室へと潜入し、陣地を広げるため走り回る。

高いところあれば上り、入ってるものあれば落とし。

たとえそれが高級なものでも、古い大事なものでも問題なし。

そこにあるのが問題なので!

「……ん?」

ふと、スヴェンがナルニアとネーネリアが見つけたノートを拾う。

それはキーゼルがセクレト機関に所属している頃、彼が研究していたものを書き記したノート。

コントラ・ソール《無尽蔵の生命《アンフィニ》》を研究していたメモ書きだった。

 

パラパラと読み進めていくスヴェン。

中に記載されているものはキーゼルが除籍処分を受ける寸前の10年前のもの。

そのため誰もこの研究内容については知らず、システムへの保存もされていなかった。

「……この情報はシステムに登録されていないものだな?」

「となると、キーゼルに連絡を取って保存する必要があるな……」

「今からマリネロの街に行くには……時間がなさすぎるか」

時計を見ると、もう時刻は夕刻。

ヴィル・アルミュールとマリネロの街は対岸にあるため、どうしても船が必要になる。

ゲートの使用については緊急でもないため、許可は下りることはない。

ならばあとはキーゼルに直接連絡を入れるしかなかったため、彼へメッセージを送った。

なお、ナルニアとネーネリアはスヴェンの後ろ髪が気になって仕方がなかったようで。

​彼がキーゼルに連絡を入れている間、必死にしがみつこうとしていた……。

これは、猟兵達の秘密の物語。​

​記録と記憶に残るだけの、小さな物語。

​シークレット・テイル

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